開催中の展示のご案内

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開催中の展示と予告のご案内

菱田春草常設展示第48期
《菊慈童》ー遙かなる山水ー

会期:2024年7月20日(土)〜8月18日(日)

令和6年度の菱田春草常設展示では春草の作品を画題ごとに紹介します。第48期は「山水画」。山や川などの風景を主題としますが、それは実景ではなく、心の中の理想世界を描くもので、東洋画に特有のジャンルです。岡倉天心から東洋と西洋の美術を調和させるよう指導を受けた春草は、どのように山水画を描いたのでしょうか。本展では《菊慈童》をはじめ、春草の山水画を紹介します。

 


菱田春草 《菊慈童》 明治33年(1900) 本館蔵


菱田春草 《林和靖放鶴図》 明治33年(1900) 本館蔵


菱田春草 《夕の森》 明治37年(1904) 本館蔵

特別陳列
飯田と富岡鉄斎

会期:2024年7月20日(土)〜8月18日(日)

近代に知られた南画の大家・富岡鉄斎(1836〜1924)が没してから100年となります。鉄斎は、明治8年(1875)と36年(1903)の二度、飯田下伊那を訪れ、いくつかの作品を残しました。この度の特別陳列では、飯田との関りを示す富岡鉄斎の作品を中心に、当地に疎開した洋画家・正宗得三郎による鉄斎研究の作品もご覧いただきます。飯田の人々が愛してやまなかった富岡鉄斎、没後100年に合わせて、そのつながりを振り返りたいと思います。

 


富岡鉄斎《売かん者図》


富岡鉄斎《浪合神社図》


富岡鉄斎《浪合旧蹟図》


富岡鉄斎《蔬菜図》

美術コレクション展示
中村進 屏風を描く

会期:2024年7月20日(土)〜9月23日(月・休)

戦後の日本画の主要な公募展では額装が主流となり、軸装や屏風装の作品はほとんど見られなくなります。昭和・平成時代に活躍した飯田出身の日本画家・仲村進(1929〜2004)も日展などに出品を続けますが、多くは額装作品でした。しかしいくつかの個展では屏風作品を手掛けています。横長の構図をとる屏風は、里山や大地をあらわすのに適していたのでしょう。ときには金屏風も用いて画面を効果的に彩りました。今回の展示では、仲村の描いた屏風作品をご覧いただきます。

 

 
仲村進《春山暮霞》

 
仲村進《望郷の地》

旧小笠原家書院築400周年
伊豆木小笠原家と旧小笠原家書院

会期:2024年6月8日(土)~9月1日(日)

飯田市伊豆木の「旧小笠原家書院」は、国の重要文化財に指定される、江戸時代初期の貴重な木造建築物です。
ここは、江戸時代の旗本伊豆木小笠原家の居館として建てられたものです。

本展示では、この書院が伊豆木の地に創建されてから400年の節目にあたり、改めて伊豆木小笠原家を知ろうとするものです。
なお飯田市三穂地区では、旧小笠原家書院400周年を記念して令和6年度中にさまざまな行事が計画されています。

主催:飯田市美術博物館、旧小笠原家書院築400周年記念祭実行委員会
協力:小笠原資料館、飯田市文化財保護活用課、飯田市歴史研究所

自然トピック展示
南アルプスの高山蛾調査最前線!

会期:2024年3月9日(土)〜8月25日(日)

2016年から継続して調査してきた南アルプスの高山蛾を紹介したトピック展示です。
再発見や新記録など、8年間の調査で明らかになった最新情報をパネルと標本で紹介します。
2023年に南アルプスで発見されたばかりのコケモモマガリガや再発見されたカワベタカネヒメハマキなども展示しています(とても小さく地味が蛾ですが…)。

下記の期間には、2021年に53年ぶりに再発見され、新亜種として記載されたキタダケヨトウの標本も展示いたします。
キタダケヨトウ標本展示期間:2024年6月22日(土)〜8月25日(日)

【展示室の様子】