【春草展示第34期】ミニ解説①美術学校に入るまで
菱田春草記念室 第34期展示美術学校での学び-春草の基礎学習-を開催しています。春草の美術学校入学前の様子を紹介します。
菱田春草(本名・三男治(みおじ))は、明治7年(1874)に飯田に生まれました。
5歳から13歳まで、飯田学校で学びました。真面目に勉学に励み、比較的良い成績をおさめていたようです。飯田学校で開催された教育展覧会では図画を出品し、優等賞を受けました。担任で後に洋画家として活躍する中村不折からは、画家の道に進むことを勧められたほど、絵の得意な少年だったようです。
飯田学校卒業写真。下段右から4番目が春草。
飯田学校卒業後は、画家の道を目指して東京へ向かいました。先に上京していた兄・為吉(ためきち)の世話になりながら、美術学校入学へ向けて画塾へ通い始めます。画塾の師は、狩野派の画家で美術学校の講師でもあった結城正明でした。正明の画塾では、主に「古画の模写」と「植物の写生」をおこないました。画塾での約1年の学びを通して、美術学校に入学するための準備をしました。
上京した頃の一枚。幼さが残ります。
(菱田春草記念室担当)
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