【春草展示第38期】ミニ解説②《漁舟図》

10月8日から、菱田春草記念室 第38期 故郷の足跡-春草と飯田-を開催しています。展示中の作品から1点ご紹介します。


菱田春草《漁舟図》
明治34年(1901)
飯田市美術博物館蔵

春草は、明治34年9月に飯田へ帰省しています。この帰省は、盟友・横山大観を連れてのもので、一緒に頒布会や天竜川下りをしたそうです。この際に、春草と大観が飯田にて多くの扇面を描いたという伝承があり、本作はそのひとつと考えられます。速筆で、簡素ながら情緒ある景色を描いています。

菱田春草記念室 常設展示 第38期 故郷の足跡-春草と飯田-は11月6日まで。故郷飯田ならではの展示を通して、春草の横顔を感じていただけましたら幸いです。

(菱田春草記念室担当)

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