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1940年(昭和15)、飯田市の雑貨商の長男に生まれる。東京に出て専修大学で学ぶが、途中で進路を変え、東京綜合写真専門学校で写真を学ぶ。 1965年(昭和40)、フリーランスの写真家となる。1967年(昭和42)、プロスキーヤー杉山進氏と出会い、氏をモデルにスキー写真に挑戦を始める。1970年(昭和45)に個展『限界に挑むスキー』を東京・富士フォトサロンで開催。人間の極限に挑戦するスキーヤーの姿を迫力ある作品にまとめた成果が認められ、スキー写真の新鋭作家として評価される。1977年(昭和52)、国内から海外へと取材地域を広げ、スキーのワールドカップの撮影に取りかかり、囲碁20数年にわたり取材と続け、その間、数々のスポーツしに連載ページを持ち、名実ともにスキー写真の第一人者となり、スキーの魅力を一般の人々に伝え、スキーブームの一翼をになった。1981年(昭和56)には講談社出版文化賞を受賞する。そして、ラグビー・サッカー・ロードレース等のスポーツジャンルに職域を広げ、活躍を続けている。1987年(昭和62)に個展『SKI SCENE1967-2000』を東京JCⅡフォトサロンで開催している。 現在、スポーツプレス協会の会長を務める。

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初期においては、雪と格闘するプロスキーヤーを独特の技法で激写し、スキーの写真を新しいスポーツ写真として認めさせ、かつスキーの魅力を写真を通して多くの人に伝えた功績は大きい。また、スキーのワールドカップを日本のマスメディアを通して発表し、37年間にわたり、スポーツ写真に新風を吹き込んだ業績は、藤本四八賞に値するものであり、よって水谷章人氏を第3回藤本四八賞に推薦する。

選考委員 田沼武能