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■(財)パリ海洋研究所−海と水の博物館−■


■海を学ぶ拠点

■充実しているウナギのコーナー

■活発な普及活動と研究支援

■海を学ぶ拠点

 当初、発見の宮殿を訪問する予定だったのだが、急きょこの研究所(博物館)に変更になった。この海洋研究所は海洋についての一般的な研究と普及を目的に、モナコの王アルベール1世によって1906年につくられた。施設がモナコとパリにあり、前者は年間100万人が訪れる大きな水族館をもち、後者は主に出版や普及を担当している。パリの海洋研究所はその後、海と水の博物館を1978年に併設した。
 ここでは主に次の4つの事業をしている。@展示(海と水の博物館)  A普及活動 B出版活動 C図書館(研究支援)活動。

▲海と水の博物館入口

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■充実しているウナギのコーナー

 展示は5〜15歳の子どもを対象とし海の自然や資源を紹介している。子ども用のワークシートをつくって学習を効果的に行っている。小さな展示場で1クラスでいっぱいになってしまうぐらいの大きさだ。子ども対象にしてはやや説明文が多いような気がしたが、生き物をさわるコーナーがあったり、生き物と接する場を提供している。ウナギのコーナーがなぜか大きく取り上げてあって、生活史の他に日本での養殖や蒲焼きの紹介が詳しくなされていた。

▲館内の様子

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■活発な普及活動と研究支援

 普及活動はたいへん活発だ。一般向けの講演会を年間120回。専門家向けのセミナーを年間200時間も行っているという。この日も日本の海洋をテーマとした講演会がなされ、50人ほどが集まっていた。しかし、このパリの研究所には常駐の研究者がいない。大学などから講師を呼んできて開催しているという。
 出版活動については詳しく聞けなかったが、学術雑誌や普及本など多数発行している。図書の他にミュージアムショップも充実している。
 ここの研究所の魅力はおそらく図書館だろう。膨大な図書や雑誌が集められ、閲覧室ではこの日5〜6人が文献調査をしていた。もちろん司書がいて整理がしっかりしているのだろう。この図書室は一般にも開放されているとのこと。しかし大学の学生や教師の利用が多いという。
 研究者がいなくて、研究支援体制が充実している不思議な研究所だ。

▲屋上からみたパリの景色
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