佐竹蓬平 「古木竹石図」  文化2年(1805) 絹本淡彩 111.7×35.3p 軸装一幅
 老齢まで生きるものの象徴としての古木と、冬でも青々として若々しく、寒風に負けることがない竹、永い間ほとんど形を変えることのない岩石を描き、不老長寿を願う吉祥画題に取材した作品である。。
 老木の幹をクローズアップし、斜めに配す大胆な構図と、木の虚に岩石を放り込む強引な構成で、力強い画面を出現させている。一見、粗放な筆法ではあるが、賦彩には丁寧な箇所もうかがえ、ただ描き散らしただけの作品はないこと示している。画題や細部の描写には、初期の南蘋派の影響も残されている。