「諸家平安勝景画冊」  明治27年(1894)〜大正3年(1914) 絹本著色他 30.1×21.8p他 24面 
 京都画壇を中心とした明治−大正期の代表的な日本画家たちによる画冊。京都の名所旧蹟を網羅し、冒頭より春夏秋冬に移行するように配置され、近世初頭の京洛名所図を見るように丁寧に構成されている。ただし、取材された名所には、「平安神宮」などの新たな景観も加わり、時代の変遷を感じさせる。岩崎新太郎コレクションの中でも、最も構成の整った画冊で、新太郎氏の風雅な気質を髣髴とさせる逸品といえる。
谷口香キョウ「八坂春景」
川北霞峰「保津川」