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遠山の霜月祭
トオヤマノシモツキマツリ
指定区分 重要無形民俗文化財(1979・2 指定)
員数 制作年代 
所在地飯田市南信濃 所有者遠山霜月祭り保存会
 遠山郷の12ヶ所、十三社で開催される霜月神楽である。神社内に湯釜を設け、その周囲で神事や舞をおこなうが、祭の内容は地区ごとに4タイプ(上町・下栗・木沢・和田)に大別できる。基本的には午後(夕刻近く)から祭場の祓いと神名帳奉読による神迎えに始まり、湯立てと舞をくり返す。そして夜中に全国の神々を返したのち、夜明けにかけて神社の祭神や地区内の神々が面となって登場する。面は一社あたり15面から40面があって、火の王・水の王とよぶ呪術面のほか祭神や神使(しんし)の獣面などがあるが、なかでも大きな特徴は旧領主遠山氏一族をかたどった「八社の神」とよぶ御霊(ごりょう)面の存在である。
 祭を主宰するのはネギとよばれる民間の宗教者で、呪文を唱え、印を結び九字(くじ)を切るなど神仏混淆の形をよく残す。また、共食(きょうしょく)・献饌儀礼をきちんと伝える点でも注目できる。
 遠山一帯は鎌倉時代、鶴岡八幡宮の信濃国唯一の神料地であった歴史をもち、13社中7社までが八幡神社で、多くは「鎌倉正八幡」を名乗る。当時、荘園儀礼として導入された祭が、遠山の霜月祭の起源と考えられる。
データ番号【エ−03】 索引【エ】


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参考文献/『伊那谷の文化財 - 飯田下伊那の特質を探る -』飯田市美術博物館発行
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