追悼 原 広司 先生

原広司先生のご逝去に心より哀悼の意を表します。

JR京都駅や大阪梅田のスカイビル等の設計を手掛けた建築家で東京大学名誉教授の原広司先生が、令和7年1月3日に老衰のため88歳でお亡くなりになりました。
原先生は昭和11年(1936)年、神奈川県川崎市のご出身。ご両親が下伊那のご出身で、小学校2年生の時に当地に疎開、高校卒業するまでの多感な時期をこの伊那谷の地でお過ごしになりました。そのようなご縁から飯田市美術博物館の建物を設計されました。1988年竣工、第21回中部建築賞(1989年)を受賞したこの建物は、少年時代に日々眺めておられた南アルプスの山々をイメージしており、築35年を経た現在でも観る者に鮮烈な印象を与えてくれます。
なお、ロビーに展示されております「M0パネル」 は、奇しくも原先生からの最期の贈り物となってしまいました。
謹んで原広司先生のご冥福をお祈り申し上げます。

令和7年1月 飯田市美術博物館

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