【春草展示第38期】ミニ解説④《猪図》
10月8日から、菱田春草記念室 第38期 故郷の足跡-春草と飯田-を開催しています。展示中の作品から1点ご紹介します。
菱田春草《猪図》
明治44年(1911)
飯田市美術博物館蔵
飯田下伊那の新聞「南信」が明治44年元旦号の付録に、春草が描いた干支である猪図の印刷物をつけました。本図はその原本で、野辺にくつろぐ猪を水墨で描いています。春草が生きた最後の年の作品です。
「南信」は《落葉》《黒き猫》などで世間からの評価が高まる前から、地元出身の画家である春草を応援していました。明治35年の創刊号には、春草の梅の絵を掲載しています。
菱田春草記念室 常設展示 第38期 故郷の足跡-春草と飯田-は11月6日まで。故郷飯田ならではの展示を通して、春草の横顔を感じていただけましたら幸いです。
(菱田春草記念室担当)
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