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吉田城山城跡


1.所在地 下伊那郡高森町吉田
2.城館の概要

吉田城ともいう。吉田上段地区のほぼ中央、残丘状の台地上にある。松岡氏の家臣吉村氏の居城で、主郭・二の郭・出郭などがある。主郭・二の郭は旧吉田小学校により、多く削平を受けている。

3.調査
  • 年次     1989(平成元)年
  • 調査主体   高森町教育委員会
  • 調査原因   公園建設
4.調査の概要

主郭と二の郭の間の一の堀と土橋2、建物跡2棟などが調査されている。一の堀は従来想定されていた位置から10m東側で把握された。幅4.7〜7.0m、深さ2.2〜5.1mを測り、断面V字状の薬研堀である。土橋1・2は近接しているが、このうち土橋2は当初にはなかったと考えられる。堀東側に接して2間×1間の建物跡があり蔀櫓(しとみやぐら)跡の可能性が指摘されている。壷などの灰釉陶器片や土師質土器が出土している。

5.遺物の保管 高森町教育委員会
6.文献

今村善興 1990 「高森町吉田城山城址の『虎口土橋』」 『伊那』1990-11
高森町教育委員会 1990 『吉田城山城跡』 
下伊那誌編纂会 1991 『下伊那史』第一巻
(右側の写真提供:高森町教育委員会)


遠望
遠望
発掘された土橋
発掘された土橋

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