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会 期 : 2011年6月18日(土)〜8月28日(日)

 御池山隕石クレーターは、赤石山脈の西側の山麓で、長野県飯田市上村しらびそ高原の一角にあります。直径900mの半円形の地形になっています。一般にクレーターという地形は円形になっていますが、御池山では円形の半分以上は崩れてしまって急斜面になっています。どうしてこのような地形が隕石クレーターと言えるのでしょうか。現地に行って見ても地形図の上で見ても円形になっていたクレーターとはとても思えません。また、こうした半円形になった地形はしらびそ高原にはたくさんあります。

 このような分かりにくい地形の中で、どうして御池山だけが隕石クレーターと言うことができるのか、長い間研究を続けてきました。御池山周辺の地形の調査、地質の調査をくり返しながら、室内では岩石の顕微鏡観察や高度な分析機器を使って実験してきました。その結果、御池山の半円形地形の中にだけ、しょうげきを受けた証拠が残っていることが分かってきました。その現象の主なものは、石英の結晶内に形成されたしょうげき変成ラメラです。そして、地層の傾斜や岩石の割れ目、重力異常にもしょうげきの現象が現れていることが分かってきました。こうした現象から、宇宙から降ってきた隕石の衝突でできた隕石クレーターであると分かったのです。

 この企画展では、御池山隕石クレーターを発想した時から調査・研究して結論を出していくまでの様子や、隕石クレーターとはどのようなものか、世界のクレーターや隕石とともに多面的に紹介します。展示を見て理解を深められ、御池山隕石クレーターが大切な自然遺産として保全されていきますように願っています。

標高1833mのしらびそ峠

 



御池山頂上を含むクレーターの尾根を上空から撮影。貴重な自然遺産としてのクレーター地形。

 

★展示の内容 ★
 
●宇宙から小惑星が飛来する様子

●御池山に小惑星が衝突する様子

●世界の隕石類、世界のクレーター

●手持ち隕石、衝撃物質の観察

 

 


  ★企画展記念講演会 ★

 
 
  「天体衝突と生命進化」


  中高生から一般の方にわかる内容で、小惑星が地球に衝突することで生命が進化してきた様子を

  講演します。 (聴講無料、申込み不要)  

  講  師:渡部 潤一さん(国立天文台)

  日  時:6月26日(日)午後1時30分〜3時

  場  所:飯田市美術博物館 2階講堂


 


  ★隕石レプリカ教室 ★

  隕石レプリカを作ってみよう!

  2011年8月10日(水)〜21日(日)、8月27日(土)・28日(日)  ※8月15日(月)は休館日です。

  時  間:午後1時〜4時(1回にかかる時間約50分)

  場  所:飯田市美術博物館 展示室前のロビー

  参加費:200円

  ★作った隕石レプリカは、自分のものです。家にかざっておくことができます。

この隕石のレプリカを作ります。

 

 


 

  ★ガイドブックのご案内 ★
 
  「御池山隕石クレーターって何だろう?」


  ■A4判 フルカラー 89ページ

  ■2011年3月31日 飯田市美術博物館 発行

  ■定価 1000円 飯田市美術博物館にて販売中。

  詳しくはこちら「御池山隕石クレーターって何だろう?」

 

 

会   期

2011年6月18日(土)〜8月28日(日)

観覧時間

午前9時30分〜午後5時 ※入館受付は4時30分まで

休   館

月曜日・祝日の翌日  ※7月18日(月)は開館

7月6日(水)・7日(木)・19日(火)・8月23日(火)は臨時休館します。

観  覧  料

大    人 310円 (210円) ※( )は20人以上の団体料金

※平常展示共通

高 校  生 200円 (150円)
小・中学生 無料

 

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